リメンバーミーを見て

 

 

見た方も多いと思うので、映画の内容は省略する。

 

音楽(つまり、自分が大切にする事の象徴)と、家族を両立する事は出来るのか?

これは、抽象化すれば、ワークライフバランスやワークライフインテグレーションにもつながる話に思えた。


最終的には、音楽の力で家族を再び一つにした事で、二律背反するものではないというメッセージも入っているのかもしれない?


でも、音楽というものを、家族のために作った歌という側面と、有名になるためというデラクルーズが目指した事の側面から描かれており、後者は人物を悪者に描いた事で、直接的な選択肢から外してしまっているため、その議論には必ずしも直接的には答えていないという言い方もできよう。

 

 

人間の死には2段階あると言う。
一つは肉体的な死、もう一つは忘れ去られてしまうという意味での社会的な死。この作品はそれを具現化し、その2つを死者の日という日だけ繋ぐという世界観を構築している。


途中、生きている人から忘れられた結果、あの世で2回目の死を遂げるキャラクターも描かれる。
自分自身、祖父祖母までしか記憶にないし、また歴史上の人物でない限り、この忘れ去られることからは避けられないのかもしれない。


一方、昔以上にいろんなガラクタを残しやすくなったSNS時代において、ディープフェイクなどを使えば、死者との疑似コンタクトも可能になりそうで、そんな可能性についても少し期待したくなるから不思議だ。